12月28日、中国の胡錦濤国家主席が常に戦闘可能な強力な海軍の構築を呼び掛けたことが明らかに。先月25日撮影(2006年 ロイター/Mohsin Raza) 【北京=杉山祐之】中国政府は29日、国防分野の現状を概略的に記した「2006年中国の国防」(国防白書)を発表した。
白書は北朝鮮のミサイル発射と核実験が、朝鮮半島情勢の複雑化を招いたとする認識を明記しており、実質的に北朝鮮を名指し批判するものとなった。国防白書発表は、04年12月以来2年ぶり。
白書は、国際的な不拡散体制が「重大な挑戦に直面している」とした上で、地域情勢について、「北朝鮮がミサイルを発射し、核実験を行ったことで、朝鮮半島、北東アジア情勢はより複雑で厳しいものになっている」と記した。
04年白書は、北朝鮮の核問題を巡る6か国協議の「進展」を踏まえつつ「(核)問題解決には、なお不確定要因が存在する」としていたが、今回の白書には楽観的な表現は見られない。
日本に関しては、「日米同盟が軍事的一体化を進めつつある」とした上で、「日本は平和憲法改正と集団的自衛権行使を追求しており、軍事的に外に向かう流れがはっきりしている」と警戒感をにじませた。
白書はまた、科学技術を重視する姿勢を改めて強調。「有人宇宙飛行や月探査などのプロジェクトを実施し、ハイテク産業の発展を推進し、国防科学技術の飛躍を実現する」とした。
(2006年12月29日19時27分 読売新聞)