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子供騎手禁止のカタール、ラクダを操るのはロボット 「ロボット騎手」を背に乗せて一斉にスタートするラクダたち=中村光一撮影

 【ドーハ=長谷川由紀】ビシッ、ビシッ――。ムチの乾いた音が鳴り響く。ドーハ西方シャハニヤ。砂煙の舞うなかを20頭前後のラクダが疾走する。そのラクダを操るのは、背中にくくりつけられた身の丈約30センチのロボット騎手だ。

 湾岸諸国で根強い人気を誇り、カタールでは毎年秋から春にかけて行われるラクダレースにロボット騎手が導入されたのは2005年秋。もともとスーダンやバングラデシュ、パキスタンなどの貧しい家庭の子どもたちが騎手をつとめていたが、人身売買同然の手段で連れてこられた子どもも少なくなかった。軽い方がスピードが出るため、十分な食事が与えられないケースもあり、欧米の人権団体などから批判を受けていた。カタールなどは子ども騎手を禁止し、ロボット騎手を導入した。

 人間をかたどった小型ロボットは重さ2、3キロで、リモコン操作でムチを振り、ラクダを走らせる。本体にはスピーカーがあり、無線を通じて声で指示を出すことも可能だ。1体1000リヤル(約3万円)前後からあるという。子ども騎手批判の高まりにより低迷していた人気は、回復した。

 問題は制御が難しいこと。ラクダ主はコース外を自動車で伴走し、リモコンで操作するが、ほかのロボットが動いたり、ラクダがロボットの言うことを聞かずに戻ってしまったりするケースもしばしば。ラクダ主の一人、ムハンマド・アハバビさん(50)は「子どもを使わないのはいいことだが、レースの刺激は減ったな」と複雑な表情で語った。

(2006年12月25日13時28分 読売新聞)


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