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高田土居の出土品展示 みなべ町生涯学習センター(和歌山)【高田土居遺跡から出土した溶解炉(みなべ町谷口の生涯学習センターで)】

 みなべ町谷口の町生涯学習センターで、同町の徳蔵地区遺跡(徳蔵)や高田土居遺跡(気佐藤)、大塚遺跡(東吉田)から出土した遺物約100点が展示されている。日本で唯一完全な形で出土した溶解炉の胴部や溶けた地金がたまる錙(る)、初公開となる鋳型など、全国的に貴重なものが多い。町教委は「南部郷の成り立ちを知る上で重要な資料なので、多くの町民に見てもらいたい」と呼び掛けている。

 徳蔵地区遺跡、高田土居遺跡は1997年度から、阪和自動車道みなべインターチェンジの建設に合わせ県文化財センターが発掘した。大塚遺跡は2002年、県道拡幅工事に合わせ発掘調査した。

 今年4月、県文化財センターで整理調査を終え、発掘品約4000点が町に移管されていた。展示では発掘品のほか、発掘風景や遺跡を上空から撮影した写真、図や説明文を付けて解説している。

 1階ロビーには、高田土居遺跡から出土した鋳造用溶解炉を展示した。これは300〜400年前に鍋や釜などを造っていたとみられる。普通、溶解炉は操業が終わると、こびり付いた鉄を取るために壊されるが、井戸枠として転用され、そのまま埋め戻されたことから完全な形で残った。近世以前の鋳造用溶解炉の歴史解明ではこれまで、文献が中心だったため、貴重な資料だという。

 3階には、鋳造用溶解炉の一部で、溶けた地金がたまる錙を復元したものが展示されている。ほぼ完全な形で復元されているのは、全国的にもほとんどないという。また、今回初公開となる鍋や犂先(すきさき)の鋳型も展示されている。

 同階にはほかにも、中世のさまざまな種類の陶器、土師(はじ)器を展示している。武家儀礼(儀式)で使われた土師器も出土しており、京都様式のものが多く交ざっていることなどから、同地に紀南の守護所かそれに準ずる施設があり、中央を意識していたことを示す遺物でもあるという。

 発掘調査にかかわった県文化財センターの川崎雅史技師は「中世のころ、みなべ町が紀南の政治の要であったことが展示物からうかがえる。また、鋳物師の歴史にも触れてほしい」と話している。

12月28日17時3分配信 紀伊民報


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