ビルト2彗星の軌道 太陽系ができた当時、太陽に近い高温部でつくられた鉱物が、温度の低い外縁部まで運ばれる「物質の大規模な混合」が起きていたらしいことを、米航空宇宙局(NASA)などのグループが突き止めた。NASAの無人探査機「スターダスト」が今年1月、地球に持ち帰った彗星(すいせい)のちりの成分から推定した。15日付の米科学誌サイエンスに発表する。
スターダストは04年1月、地球から約3億9000万キロ離れた場所でビルト2彗星が噴出するちりを採取。今年1月15日、ちりがつまったカプセルを持ち帰った。
計画主任科学者のドナルド・ブラウンリー米ワシントン大教授らのグループが、数千個のちりの分析を進めている。その結果、多くに高温下でできる鉱物の「かんらん石」や「輝石」が含まれていることがわかった。
また、このうち少なくとも1個は、1100度以上の高温下で生成されたことも突き止めた。水星の内側、太陽に極めて近い場所で生成されたことになるという。
太陽系は約46億年前、ちりやガスが円盤のような形で回る原始太陽系星雲から形成されたとされる。この彗星は海王星より遠い太陽系の外縁部でつくられ、太陽系誕生当時の物質が含まれていると考えられている。
こうした結果から、高温下でできた物質と、遠く離れた低温の場所でできた物質が混ぜ合わされるダイナミックな動きがあった、と結論づけた。
asahi.com 2006年12月15日09時21分