前脚が脱落した埴輪猪(国立博物館提供) 独立行政法人国立博物館(野崎弘理事長)は10日、重要文化財の「埴輪(はにわ)猪(いのしし)」(古墳時代、東京国立博物館保管)の前脚部分が輸送中に破損したと発表した。
東京国立博物館の研究員が10月28日、カナダのモントリオール市で開かれていた「日本展」から返却された埴輪の包みを解いたところ、2本の前脚が脱落していた。
円筒状の前脚の付け根には元々、筒の周囲4分の3に及ぶひびが入っており、修理が施されていた。今回、そのひびに加え、残り4分の1にもひびが入り、脚がとれた。
国立博物館の庄司幸浩総務課長は、「輸送中に何らかの負荷がかかった結果、修理個所から剥離(はくり)が広がったのではないか」と説明。今後、文化庁と協議しながら、どのように補修するかを決める。「日本展」は同館とカナダ現地の博物館の共催で、補修費用はカナダ側が負担するという。
この埴輪は1933(昭和8)年、群馬県伊勢崎市の上武士(かみたけし)天神山古墳から出土したとされている。
asahi.com 2006年11月11日02時03分