モダンなつくりの浴室=本庄市の銭湯「吉の湯」で 開業中の銭湯では国内最古級の建築とされる埼玉県本庄市児玉町児玉の「吉の湯」が年明けにも廃業する。浴室には全国でもここだけという「額入り」の富士山の背景画があり、長く住民に親しまれたが、経営者の高齢化でのれんを下ろす。建物は今後学術調査をする予定で、住民らも保存活用の道を探り始めた。
吉の湯は1855(安政2)年に開業した。現在の木造平屋の建物は経営者の久米昭郎さん(78)が生まれた1928(昭和3)年に建設され、番台で料金をもらい、まきで湯を沸かす昔ながらの銭湯を営業してきた。
富士山の絵は高さ約3メートル、幅約2メートルで、地元の看板職人が描いた。木造銭湯建築を専攻する山田文男・東大大学院工学系研究科技術専門職員(48)によると、額入りの銭湯の背景画は例がなく、浴場上部の湯気抜きなども独特の構造だという。